線維筋痛症の痛み・疲れの原因と治療｜専門外来（水曜）

線維筋痛症の痛み・疲れの原因と治療

線維筋痛症は、
身体の広い範囲に強い痛みが慢性的に続く病気です。

検査では異常が出ないことが多く、
「異常がないのに痛い」というつらさが理解されにくいことが問題となります。

線維筋痛症は
中枢性感作（Central Sensitization）
と呼ばれる状態が中心にあります。

これは
“痛みを感じる神経の感度が上がりすぎている状態” で、
以下の変化が見られます。

• 脳で痛みを抑えるシステムが弱まる
• 小さな刺激でも痛みとして感じてしまう
• 自律神経が乱れ、疲労しやすい
• 睡眠の質が低下し、さらに痛みが悪化

「気のせい」ではなく、
脳の神経処理の変化によって起こる“身体の病気”です。

• 身体の広範囲の痛み
• こわばり
• 倦怠感
• 睡眠障害（朝に疲れが残る）
• 思考力低下（ブレインフォグ）
• 気候変化で悪化
• 不安・抑うつ

● 1. 教育（ペインエデュケーション）

「痛みの仕組みを理解する」ことは科学的に治療効果が高いことがわかっています。

● 2. 薬物療法

• 鎮痛補助薬
• 睡眠の質を改善する薬

※必要最小限、相談しながらすすめます。

● 3. メディカルヨガ

• 筋緊張をやわらげる
• 自律神経を整える
• 痛みの受け取り方が軽くなる
（医学的エビデンスあり）

● 4. カウンセリング

• 痛みとの付き合い方
• ストレスの調整
• 生活の組み立て方

● 5. 生活アドバイス

• 睡眠
• 食事
• 無理のない運動

治療は痛みの強さや生活状況に合わせながら、一緒に相談してすすめていきます。